襟かえをすることにあたり、とっても大切な舞があります。
襟かえ前後の1か月近くの間だけ、お座敷で舞うことのできる「黒髪」です。
普通の舞は5分弱程度のものが多いのに対して、倍ぐらいの長さ。
また、舞の意味も、女性の愛の切なさを表現したものです。
この時期を迎える襟かえ前後の舞妓さん・芸妓さんでないと、
色香をも醸しだす、舞を通して情景を表現することなどできません。
当然のことながら、舞妓さんとしての集大成、
芸妓さんとして初めて舞うものとして、大変難しいもので、
襟がえの日取りが決まると、お師匠さんの厳しいお稽古がはじまるそうです。
お披露目期間には、ご挨拶のいくお座敷ごとに何度も舞うことになり、
お仕事が終わり、お衣装を脱ぐと腰が立たないぐらいの大変な日々が続くそうです。
その中で、いよいよ舞妓さんを卒業し、芸妓さんになるんだという厳しさを、
実感として身につけられていかれるのだと…。
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