舞妓さんストーリー

私、舞妓さんになりたい!

舞妓さんは、アイドルとは違います。
是非、舞妓さんになって下さい!と、花街からスカウトされたというお話なんて、聞いたことがありません。

「私、舞妓さんになりたい…」と、自分から踏み込む世界。
ここで自分自身でくだす決断力こそが、
これから先、花街での自分を支える、何よりの原動力となるのです。

素敵なお衣装を着て、可愛らしい簪をつけて、
京ことばを流暢に話す… なんて、素敵なんだろう…

今、舞妓さんになりたいと考えるあなたに、
是非、もう一度自分と真正面から向き合っていただきたいことがあります。
なぜ、変身舞妓さんになることでは満足せずに、
本物の舞妓さんを目指そうとされているのか、自分に問いかけてみてください…

仕込みさん

花街によって期間に違いはありますが、
おおよそ半年から一年をかけて置屋さんでの生活を通して、舞妓さんになるための修行が始まります。

「仕込みさん」と呼ばれ、髪の毛の短い子は伸ばしはじめ、長い子は、後ろで一つにくくりネットでおだんご頭に。
服装は、動きやすいようにGパンにTシャツといった感じが基本のスタイルでしょうか…。

お家のお掃除・お手伝いから始まり、お姉さん方のお世話など、朝から晩まで息つく暇もありません。そして、京都弁を話せるようにならなくてはいけないのです。京都弁と地元の言葉を対比させた単語カードを作ったり、同じ言葉でのいろんな意味を覚えたりと涙ぐましい努力が始まるのです。

そして、何よりも覚えなくてはいけない大切なことは、おかあさんやお姉さんの言わはることに、「はい!」と答える姿勢です。

目上の人の意見を素直に受け入れる、
自分の意見を主張できる世界ではないことを日々、学んでゆくのです…。

見習いさん

お店出しの日取りが決まれば、およそ一か月の間、見習いさんとして、各置屋さんごとに決まったお茶屋さんで様々なことを覚えていきます。
実際に白塗りをさせてもらい、お衣装を着せてもらい
毎日見習い茶屋に通うのですが、一つ、舞妓さんとの大きな違いがあるのです。

だらりの帯の半分の長さの「半だら」とよばれる帯をしめるのです。
この期間に、街のお姉さんやお茶屋のお母さん、仲居さん達に名前を覚えてもらいながら、お座敷の雰囲気を学んでゆくのです。

先生で喩えると教育実習期間のようなものです。
車で喩えると半だらの帯の長さは、初心者マークのようなものです。

お茶屋さんののれんをくぐる半だら帯の見習いさんを見かけたら、
「舞妓さんまであと少し…頑張って!」と見守ってあげてくださいね…

PAGE TOP