おふくに白襟が板についてきた頃、気がつけば妹舞妓ちゃんがたくさんでて、
おどりの会のパンフなども、だんだんと舞妓さんの先頭に近いところにお写真が載るようになってきます。
そろそろ、置屋のおかあさんやお姉さんから、「そろそろやなぁ…」と、襟かえの話が出てくるようになる時期でもあります。
襟かえとは、舞妓さんを卒業して芸妓さんになることです。
舞妓さんのお店だし前のように、見習いさんという期間はもちろんありません。
舞妓さん自体が、芸妓さんへの長い見習い期間のようなものだからです。
しかし、芸妓さんになる襟かえが決まりますと、さまざまな受け継がれた伝統のしきたりを踏んでいくことになります。
そして、襟がえの前には「先笄(さっこう)」とよばれる髷を結われるのです。
先笄(さっこう)の簪には、おめでたい鶴や松のはいった大振りなもの、亀のはいった縁起物をつけられ、地毛で結う舞妓さん最後の髷となります。
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