華やかなお衣装を身につけ、花街を足早に歩かれるお姿におもわず魅了されてしまいます。

日本髪にゆれる花かんざし…　季節感あふれるお衣装…

暦にあわせ季節の移ろいを表現し、お客様をおもてなしするためのすばらしい演出の数々おもてなしの心が伝統として受け継がれているのでしょう。

15センチの高さのある「おこぼ」を履きこなされ、
5～6メートルもの「だらりの帯」をものともせずに颯爽としたお姿。
決して、はじめからすっきりと着こなせるわけではありません。
何度も何度もつまずきながら、帯の扱いに困惑しながらも、立ち座りの練習を重ね
舞妓さんのかわいらしさとプライドを凛としてお姿で醸し出しながら
歩けるよう成長されていくのです…

おめでたい新年らしく、羽子板や松竹梅などの縁起ものの簪に鳩と稲穂が飾られています。
お衣装の絵柄からも、おめでたい感じが伝わってきます。
稲穂の元にとまる白鳩には目が掛かれていません。
鳩の目を好きな人に描いてもらえると想いが通ずると伝えられています。
また、稲穂の米粒を舞妓さんからいただくと幸福な一年になるとも伝えられていいるのです。
成人式の日程も変更になり、暦的にはあまり松の内などという言葉も遠のいてきた現代ですが、花街にはしっかりと今も息づいています。

縁起の良い、紅白のかわいらしい梅で、舞妓さんも一層華やぎます。
京都には各所に梅の名所があり、特に天神さんとつながりの強い上七軒では、梅花祭もおこなわれます。
また花街によっては、節分の前後数日間、芸妓さんや大きい舞妓さんは、節分に街に徘徊する鬼から身を守るため、「おばけ」といって、髪型を変えたり、衣装を仮装して素性を隠す風習があります。
現代では、花街の一つの風物詩にもなっています。